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2015年版省電力PCの探索―Bay Trail-DからBraswellへ

これまでBay Trail-Dが出ていたんですけど、2015年にBraswellが出てきた。あまり大きな性能差はないと思われ、ただ、仕様上トリプルディスプレイに対応した。4K対応はまだ不完全だ。あとはUSB3.1とM.2.について。

前回が、2014年版、新たなる省電力PCの探索です。2014年6月にBay Trail-DのJ1900の上位版で最上位のJ2900が出ている。

・ECS BAT-I (V1.2) 2014年6月
・ASRock Q2900-ITX 2014年12月

Braswell

それから2015年6月にBraswell版が出てきた。これは、マザーボードでは、CeleronN3150が10種類くらい出ていて、下位版のCeleronN3050が4種類、Pentium N3700が2種類です。最上位のPentium N3700では、Supermicroは組み込み向けで高いので、ASRockで一択です。DisplayPort付きは以下3つです。

・ASRock N3700-ITX 2015年6月。MicroATXのN3700Mもあります。DisplayPortあり。
・SupermicroのX11SBA-LN4F 2015年8月。GbE LANが4つで組み込み向けで3万円台。DisplayPortあり。
・ASRock N3150DC-ITX CeleronN3150では、ACアダプタ付きのものがあります。DisplayPortあり。

・CeleronN3150では、上のN3150DC-ITX以外に(ASRock N3150-ITX、ASRock N3150B-ITX、BIOSTAR N3150NH、MSI N3150I、ASUS N3150I-C )の5つがMini-ITX
・CeleronN3050(MSI N3050I、GIGABYTE GA-N3050N-D3H、ASUS N3050I-C、ASRock N3050M)の4つがMini-ITX

NUCでも出てきています。これらはファンがついていますから除外です。
省電力性アップの新世代CPU「Broadwell」搭載のIntel NUCが発売 Core i3搭載の2モデル、実売42,800円(2015年2月17日、PC Hotline!)
Intel NUCの廉価版に新モデル、TDP6WのBraswell版Celeronを搭載 実売2万円、6Gbps SATA対応に(2015年7月15日、PC Hotline!)

小型ファンレスで言えば弁当箱みたいなLIVA X2とか、LIVA Core 4Gが小さいけど、HDDが小さい。
完全無音の小型PC「LIVA」のWindows 10搭載モデルが発売、筐体も一新 Braswell採用、メモリ4GB/eMMC64GBモデルも用意(2015年9月5日、PC Hotline!)
Core M搭載で完全無音動作の小型PC「LIVA Core 4G」が発売 4K出力にも対応(2015年10月9日、PC Hotline!)30Hzで4K。

違い

J2900・J1900とN3700、その半分の性能のJ1800とN3050では、CPU、GPUの処理速度の点では差はあまりない。気にすることはないほどだと思う。
Intel Pentium N3700 vs. Intel Pentium J2900 – Benchmark & CPU Comparison – compare CPU at cpu-monkey
【雑記】 Braswell Pentium N3700の性能ってどんなもんなんじゃろ

製造プロセスが22nmから14nmに変わったというところが重要です。この製造プロセスが変わると、いろいろ変わってくる境だということです。

大きな違いは、グラフィックスで、それまでのデュアルディスプレイ対応から、トリプルディスプレイに対応し3つとなった。Bay Trail-Dでは、60Hzで、1920×1200、24インチモニタの標準的なサイズまで対応したのが、Braswellでは2560×1600まで対応して27インチとかそういうことになってきた、と。Braswellでは30Hzでは3840×2160までの4Kモニタに対応してきた。接続ではDVI-Dが1920×1200までしか技術的に無理なので、HDMIかDisplayPortにシフトしてくるかもしれん。それに講じてDisplayPortを備えている製品も用意されている。

それとビデオコーデックH265のハードウェア・デコード/エンコードが追加されている。これはH264の半分の容量でエンコードできるもので、ニコニコ動画なんかが採用している。

それから小さな違いは、従来のDDR3L-1333からDDR3L-1600に対応するようになった。ここは大きくないですね。消費電力TDPが10Wから4Wか6Wに減ったということだけど、ノートでもないので気にならない差ですね。SATA2.0(3Gbps)からSATA3.0(6Gbps)になったのも、うーんあまり気にならないですね。SSDがSATA2.0の理論的限界である375MB/sを超えないと恩恵がない。HDDでは違いに意味がないかもしれない。

まとめると、あんまり大きな違いはなくて、DisplayPortを備える製品もあり、24インチではなく27インチくらいまで対応し、60Hzの4Kの完全な対応はまだないという映像面での過渡期ですね。

Braswell世代のファンレスMini-ITXマザーボード、ASRock「N3700-ITX」徹底検証(2015年6月29日、エルミタージュ秋葉原)

注意

Windoews7の場合には、インストール時にUSBが使えないということですね。
Windows 7をUSB3.0のみのパソコンにインストールする方法
ASRock N3150B-ITXでWindows 7を利用する場合の注意点

それと64bitのOSが必要ですね。

それとWindows7/8の10へのアップデートが、2016年7月28日まで無償ですね。
・Windows 7の延長サポートは2020年1月14日
・Windows 8 は2023年1月10日
これが25年までになる。

Windows 10 を入手する(Microsoft)

他の部分の進展

また、Bay Trail-D Celeron J1900/J1800のまとめの下の方に新技術として、USB 3.1、M.2を少しまとめましたが製品が出てきており、ACアダプタの規格統一がまだなのかな?

ACアダプタは、2013年4月から玄人志向のKRPW-AC120Wの120Wで新たなものはありません。

接続の規格の上位のものが出てきた。ただ、そんなに転送速度が要らないという。
M.2、PCIe Gen2 x2(理論値10Gbps: 1,250MB/s) NEW 従来のmSATAみたいな細長い小型のですけど。これの512GB ~1GBが安くなってくると、本当にLIVAくらいのでいけますからさらに小型になります。
SATA3.0(6Gbps: 750MB/s)
SATA2.0(3Gbps: 375MB/s)

USB3.1 理論値10Gbps(1,250MB/s)NEW 給電が3倍以上となる。Type-Cがリバーシブルのコネクタ。他のコネクタは同じで互換性あり。
USB3.0 理論値5.0Gbps(650MB/s)

USB 3.1対応の外付けケースが初登場、実売3,200円(2015年4月30日、PC Hotline!)
約5倍の耐久性を持つCrucialの新型SSD「MX200」が発売 2.5インチSATA、mSATA、M.2の3タイプ(2015年2月7日、PC Hotline!)
1.6TBのIntel純正2.5インチSSDに新モデル、耐久性は10倍以上(2015年2月12日、PC Hotline!)
SK Hynixの3D NANDフラッシュ開発、2016年に256Gbit品を量産へ(2015年8月18日、PC Watch)
CES 2015映像技術の一大トレンド「HDR」とはなにか ソニー、パナなど各社TV対応。リアリティ向上への革新(2015年1月7日、AV Watch)

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